皮膚の話

●掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)とは、手のひらや足の裏に、小さな膿疱がくり返し多発する病気のことです。膿疱の周囲は皮がむけたり、かゆみを伴って赤くなったりします。膿疱の中は無菌性で、他の人に伝染することはありません。

原因は不明ですが、扁桃炎や歯牙の慢性炎症による感染アレルギーが最も疑われています。歯科金属によるアレルギーが原因になる場合もあります。扁桃や歯牙に感染病巣があれば、その治療とともに、局所の手足に副腎皮質ホルモン剤の塗布あるいは、発布を行いますが、治療に抵抗する事が多く、数年間,症状が続く事もあります。ときに、合併症として胸部に痛みを生じる胸助鎖骨間骨化症を伴う事があり、また、他の関節痛や腰痛を伴う場合もあります。他の治療法としては、PUVA療法という、植物由来のソラレンという光感作物質を利用した紫外線照射療法があります。この治療法や扁桃摘出が有効なこともあります。

なかなか治りにくい病気ではありますが、自然治癒することもあり、いろいろな治療法を試して、根気よく治療することが大事だと思います。

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