皮膚の話

●尋常性乾癬
尋常性乾癬とは、皮膚の角化異常症の一つで表皮のターンオーバータイム(皮膚が生まれかわる時間)の短縮によって角質が厚くなり、ガサガサ・ザラザラした皮疹ができる病気です。普通、ターンオーバータイムは28日ぐらいですが、乾癬の人の場合は8から10日間と非常に短くなっています。

それぞれの皮疹は、赤い発疹の表面に厚く銀白色のカサブタやフケのようなものがついています。それをはがすと、点状の出血がみられます。これらは頭部や刺激の加わりやすい肘、膝、腰などに好発し、また、爪の変形や白濁もしばしばみられます。疲労やストレスは、状態を悪化させます。充分な休息をとり、規則正しい生活を心がけましょう。お風呂は毎日はいることをお勧めします。温泉も時に効果のあることがあります。温熱療法という局所を温める治療法もあります。紫外線には治療効果があり、夏には日光浴がよいと思いますが、あまり、急激に日焼けすると逆効果です。乾癬の発生機序はまだ不明で、治りにくい病気ですが、予後は良く、自然寛解もあります。医師と相談しながら、自分でこの病気をコントロールするという心構えが大事だと思います。

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